7166人が本棚に入れています
本棚に追加
三日後、人気のない社食で、その男に出くわした。
「おお、お前は確か、ハスの花子」
「蓮ですよ」
と蓮は自動販売機の前で、渚に言った。
「サボりか」
「人聞きの悪い。
もう私は終わりなので、帰りにアイス買って帰ろうかな、と思っただけです」
何種類もあるアイスの自動販売機を見ながら渚が、近くの椅子に腰を下ろして訊いてくる。
「それ、美味いのか?」
蓮は小首を傾げながら、
「美味しくないこともないです」
と答えた。
最初のコメントを投稿しよう!