此処でサボったのが運の尽き

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「俺はこれな」 と蓮の後ろから手を伸ばし、ボタンを押したあとで、 「お前の連絡先を教えろ」 と言ってくる。 「なんでですか」 と言うと、 「返せ、千円」 と言ってくるので、いや、借りたの、160円ですが、と思う。  っていうか、近いしっ。  自動販売機と渚の合間に挟まれて、なんだか身動きが取れない。  なんかいい匂いがするな、この人、と思っていた。  とってつけたような香りじゃなくて、仄かにいい匂いがする。
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