終章 嘘だとわかって、乗ってみました

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「だから、渚さんに期待してるだろう、渚さんのおじい様も失望させられません。  今度は、私がご挨拶に伺います」 と言うと、渚は、うん、と頷く。  そのとき、 「蓮」 と声がした。 「おにい様」  渚が手を離して、立ち上がる。  スーツではないが、比較的、フォーマルな格好をした(こう)が立っていた。  昔は自分とよく似ていたが、さすが、年とともに、顔も雰囲気も変わり、今では、港は父に似てきていた。  ……のはいいのだが、その後ろに誰か連れている。
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