アンマンマンさんのばーすでぃ翌日

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雪国の運転手は、トランクに雪の道の対処道具を基本、揃えている。 瑠璃くんの親父の車は何とか、スリップから抜け出せた。 「お兄さん、ありがとう!」 瑠璃くんが感謝を口にする。 「はは。じゃ、ほっぺにチュッてしてくれるかい?」 「え?」 「冗談だよ」 そう言われた瑠璃くんは、男性にハグして、男性のほっぺにほっぺを重ねた。 「チュッは、恥ずかしくて出来ないけど、これで許して」 男性は、くすりと笑う。 「実は昨日、誕生日だったんだ。いいプレゼントになったよ。じゃ、気を付けて行きな」 「お兄さんの名前は?」 「アンマンマンとでも読んでくれ。本名は内緒だ」 男性は車に戻り雪の中を消えていった。 「いい人っているんだな。瑠璃がほっぺにぺたって大胆なことをしたな」 伊織先生が、そう言って瑠璃の肩を叩いた。 「うん。なんか、あの人には感謝を伝えたかったんだ」
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