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カウントダウンしている数字を見て、達也は思わず短い悲鳴を上げ、後ろに仰け反って尻もちをついてしまった。
カウントダウンをする数字から、咄嗟に時限爆弾ではないか?と思ったからだ。
冷や汗を垂らしながら、改めて箱を確認する。するとケースと一緒に、箱の中に紙が入っている事に気づいた。
それを箱の中から取り出すと、何やら文章が書かれているのに気付く。ちょっと文章を読んで、それがこのジュラルミンケースの説明書だというのが解った。
内容は…
1・このケースは、時間が来ないとどんな事をしても開けられません。
2・数字のカウントダウンは、ケースが開くまでの時間を表示しています。
3・ケースの中身は、貴方自身に危害を加える物ではありませんので、ご安心下さい。
4・中身が取り出せた時に、中身を使ってどうするかは貴方自身でお考え下さい。
…以上。
「これだけ?」
思わず口をついた。
こんなに怪しい物を送りつけておいて、説明は4つの箇条文のみ。
ただ、中身が爆発物ではないか?という恐れが有ったので、怪しい文章ではあったが、内容はそれを否定するものだったので、少し落ち着く事は出来た。
そして、頭が冷静になって来たところで、色々と状況を分析できるようになった。
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