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20XX年9月
私が住む この港町である[事件]が起こった。
私と彼はそれに巻き込まれ、私だけが助かった。
あの時、私に勇気があったなら、
彼を助けられたのだろうか。
ひとりぼっちの彼を救えたのだろうか…
私は毎年欠かさず、その日が来ると花を手向けにこの場所に来る。
また来年も同じように来るだろう。
夏の終わりの涼しい風が、
海の水面を優しく撫でて、
私の髪をくすぐりながら、
秋の訪れをそっと教えた。
そして再び、黒い花の甘い香りが広がる…
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