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深沢美鈴は、寒い冬の夜、残業で帰りが遅くなり、夜道の中、家に向かっていた。公園の中を通ると何やら人影が見えた。一人は倒れこみ、一人は刃物のような物を持っていた。
「何? 殺人?」
辺りは吹雪で見えなかった。
「気のせいだよね」
美鈴は、気にせず美鈴は、帰路に向かった。次の日の朝、美鈴は、カーテンを開けたが、嘘のように晴れていた。
美鈴は、公園の中を通るが、昨日の光景は何も感じられなかった。
「あれは、幻だったのかな?」
美鈴は、首をかしげてその場を立ち去った。数日後、変なメールが入っていた。「昨日のことは忘れろ」
「誰?、いたずらかしら?」
怖くなって手が震えていた。その日の夜、窓がカタカタとなっていた。その音で目が覚めた美鈴は、起き上がって窓を見ていた。すると、髪の長い白いドレスを着た女性が美鈴に何かを訴えかけようとしていた。
「私は、あの時、殺されて埋められた女です。私を助けてください」
「殺されたって誰に?」
「夫です」
よくみると女の姿は無くなっていた。そして床は濡れていた。怖くなった美鈴は、頭を抱えて悩んでいた。
「何を助けて欲しいんだろう?」
次の日の夜、女は美鈴の夢枕に立った。
「公園に行って、現場の雪の下を掘って」
その女は耳元で囁いた。
美鈴は、飛び起きると女性の姿はなかった。そして、スコップを持って公園にむかった。現場を掘り起こすと女の遺体が出てきた。すぐに110番し、警察を呼んだ。第一発見者なので疑われたが、アリバイがなく、釈放され、女性の夫が逮捕された。
自宅に付いて、寝ようとした時、あの女性が現れて美鈴に頭を下げた。
「私を信じてくれてありがとう」
幻は霧のように消えていった。
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