──あったかい、ぼくのシアワセ──

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「──て、──、起きて」 ───おんなのひとの声がする。 「─お」 ───おとこのひとの声も。 まだ、眠たい。寝ていたいのに。 むぅぅ、っとさっきよりぎゅっと丸くなる幼子。 「あらあら、まだ眠たいのね」 クスクスと笑うおんなのひと。 ───あれ。この声……しって、る……? 「まるで猫みたいだな、あお」 ゴツゴツとした大きな手が頭を撫でる。 ───……しってる。この声も、この大きな優しい手も。 まだ眠っていたいという欲求もあったが、懐かしい声に重たい瞼を開く。 「───ぉかぁさんっ、おとぉさんっっ!」 あおと呼ばれた幼子は懐かしい、両親の姿をすぐそばに見つけ、ぎゅっと抱きつく。 「おかあさん、おとうさんっ」 「ふふ、久しぶりねあお。」 「寒かっただろ、大丈夫か?」 「平気だよっ、おかあさんもおとうさんもあったかいもんっ」 母親の膝の上で抱き締められ、父親には頭を撫でられる。 「今までどこにいってたの? むかえにきてくれたんだよね、ぼく、ずっといい子にしてたのにちっとも会いにきてくれないんだもん、さみしかったんだよ?」 ぷくっと可愛らしく頬を膨らませるあお。 「わっ」     
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