第3章 重い十字架

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第3章 重い十字架

 AV男たちの性悪は、レイプを性犯罪を繰り返す連中となんら変わらない。AV男になれたか、なれなかったの違いだけだ。  綾香の相手は最初は1人だけだったが、出演回数が増えていくと内容はどんどん過激なものになった。AV業者たちは、これは「表現の自由」だと嘯き、綾香の体を凌辱し続けた。  醜男たちによる本当のレイプと変わらないAV撮影が増え、そしてある企画で、異臭が漂う粗末な段ボールの小屋で12人のホームレスの老人たちとセックスさせられた。歯がほとんどない老人や、黒ずんだ虫歯と歯垢だらけの口臭のひどい口で舌と乳房を吸われ膣を貪られたあげくに、そしてごくあたりまえのように、老人たちの精液が少女の性器内に溢れた。  そこで、悲劇が起きた。アレルギーのある綾香は低用量ピルを使っていたが、運悪く、妊娠してしまった。胎児の父親は、12人の老人の誰かに間違いなかった。 綾香は自分の悲運を呪い、何日も泣き続けた。  それからずいぶん悩んだ末に、芽生えた命に罪はない、と綾香は生むことを決め、妊娠したまま次のAVに出演したときだった。  妊婦を緊縛拷問にかけ20人で犯すという残忍な凌辱の連続に、悲鳴を上げ続けた綾香の体は限界だった。  子宮が破裂して病院に搬送されたが、手遅れだった。          
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