エピソード 0

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 少年が見上げ、白く細い腕を伸ばした。  まだ変声期を迎えていないのではないかと思うような、鈴の鳴るような声で乞う。  「どうか僕を……   貴方の(つがい)にして下さい」  少年を抱いていた男の逞しい肩が小さく揺れ、瞳が見開かれた。  「本気……なのか?」
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