エピソード 0

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 少年は、吸い込まれるように男の瞳を見つめた。  「もう……貴方以外の人に触れられるのは、嫌なんです。   躰を(なぶ)られ、血を貪られる度に貴方を想って涙を流すのは……」  男の表情が愁眉(しゅうび)に歪む。  男とて、少年を他の者に触らせたくない。  誰かの手に触れられ、喘がされ、交わっているのかと考えるだけで……  嫉妬に狂いそうになる。
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