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隣の一回生は、
北海道から来た「カゲヤマ」で、
物理学科の学生だった。
カゲヤマは、
ガタガタ震えしゃべることも困難なイズミの様子に驚いたが、
とにかくその晩は部屋に泊めてやった。
翌朝、
イズミはなんとか事情を説明したが、
もちろんカゲヤマはまともに取り合わなかった。
二晩ともイズミが寝ぼけていたのだと断定した。
しかし、
イズミは恐怖のあまり、
一人で部屋に戻ることもできなかったので、
仕方なく一緒に部屋に入ってやり、
コタツをひっくり返してみたが、
やはり何の異状も見当たらなかった。
だが、
イズミは、
確かにコタツの中に何か入ったのだと言ってきかない。
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