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「今まではさ、不法とは言え個人の人助け的なのがメインだっただろう? そりゃあそのからみで支部くらいは潰れた事もあったけど、今回は姫さんの個人的事情って感じでさ」
「今回のプランが成功すれば結果として利用されている方たちが救われます、それに山崎さんにも関係があるのですよ」
「派遣の話ですか? 大体あの話は本当に俺は悪くない」
「対象組織のメンバーの一人が平井基樹、この顔に覚えがありませんか?」
三上姫はニヤリとして一枚の画像を転送してきた。
「こいつは、あのバカ社員」
「この人が裏で笑っていると思うと闘志が沸きませんか?」
俺も人の事言えねえな、自分絡みでやる気が出ちまった。
「これから何をすればいい」
三上姫はスライドを進め続ける。
「まずはこの三人を確保します。すでに諜報班より3名の行動パターンはほぼ把握しています。一両日に捕縛作戦を開始できると思いますのでそれまでは指定の場所で待機していて下さい」
「あのバカ社員、みてやがれ」
小守は新に配布されたデータを冷静に確認しながら俺の闘志に少し呆れている。
「何があったのかは知らないけど、がっつくんじゃないよ」
「分ってる、でもあいつは俺の獲物だ、手出すなよ」
「1人的が減って楽なくらいだ」
私情を乗せるとやり過ぎる危険があるのは自覚してるが、俺に責任を転嫁した上に裏で小遣い稼ぎをしてる野郎が相手となると楽しいくらいだぜ。
まぁ、作戦では本命じゃない小者だけど。
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