本編

3/5
前へ
/7ページ
次へ
「じゃあまたね。 って、ちょっと離してよ」 下のお客さんにチョコレートを渡したら、手を握られた。 「5万も払っているんだから、手を握るくらい良いだろ」 「手を握りたかったら、中を選べば良かったじゃない、離せよ爺!」 「何だとーー! この餓鬼!」 「ハイハイ、そこまで、そこまで」 お父さんの部下の人達が駆けつけて来てくれた。 子供だと思って甘く見る馬鹿には、本職の人達に対応してもらうのが一番。 「何だ! お前らわ?」 「その子の保護者代理。 それより、汚ねえ手をその子からサッサと離せ!」 「ヒィ、ッ…………」 「契約違反として違約金を払って貰うからな。 分かっているんだろうな!」 「次のお客さんが待っているからあとお願いね」 「はい、後で姉御のところに違約金を持って行きます」 「じゃあね」 馬鹿な奴、手を握りたかったら10万払って中にするか、20万払って上にすれば良かったのに。 因みに違約金は200万だからね、警察に訴えてやるって言う奴がいるけど、こっちだって馬鹿じゃないんだ、ちゃんと受け渡す所をビデオで撮影している。 あいつが警察沙汰にしたら、映像をネットで公開するだけ。 お金を払ってまで、小さな女の子からチョコレートを貰いたいのかと嘲笑され、その上その子に乱暴しようとしている所を暴露され、社会的に抹殺されるよりはお金を払った方が増しって事よ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加