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(だめだ)
ぐるぐる思考が巡り始めて、息が詰まり始めた。
汗をかいた衣類を洗濯籠に放り込むついでに、台所に行こうと思った。
半纏を羽織っているけれど、深夜の寒さは染みるようだ。
足元から上ってくるような冷気に、悪寒よりももっともっと正常な感覚で、ぞくっとした。
電気をぱちっと着ける。
テーブルも、そこに乗っている調味料や、薬の袋や、沖縄土産のコップが、ものすごく普通に見えた。
熱に浮かされていた時は、妙に輪郭がくっきりとして見えたのだけれども。
今は、あらゆるものが全て、ごく当たり前に映る。現実に戻ろうとしているのだ、体が、脳みそが、心が。
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