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体が痛くて重いなと思ったら、高熱を出していた。
喉もやられている。
嫌な予感がした。
「インフルかもしれない……」
大変情けないことに、インフルエンザかもしれないと思った直後、わたしが真っ先にしたことは、恋人にメールすることだった。
インフルエンザで仕事を数日間休むと言う事は、ライフラインに関わることである。
にも関らず、わたしは、電話も通じず、メールの返信などとうてい期待できない恋人のことを案じた。
否、恋人のことというより、恋人の機嫌を損ねることを、案じた。
折あしく、恋人は一昨日、ここに泊った。
体調不良はちょうど一昨日あたりからぐずぐずと始まっていたように思う。
伝染したかもしれない――それを考えると、ぞっとした。
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