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暗闇の中一人だった私の目の前には、今・・・沢山の光がある。
前までは届かなかったその光も、手を伸ばせばすぐに掴めそうな気がした。
そして私は、その光に向かって笑顔を向けるんだ。
―――――――――――、
「・・・・・・ん、」
目を開けると見たことのある場所。そこは屯所にある自分の部屋。
少し体を起こしてみる。特に体に痛みがある訳でもないが頭がぼんやりとする。
・・・そうだ、私はあの時・・・
「詩音ーーー!!!」
そう叫んで私に抱き着いてきたのは丞だった。いきなり過ぎて私はそのまま布団に逆戻り。
「丞、痛い。ちょ、離して。」
「あー、悪かった。てか本当に詩音は女なんやな。」
そう言えば服が着ていたものと違・・・!!?
「丞見た!?」
「見てない!!着替えもちゃんと女子にやってもらったねん。」
それなら良かった・・・。もし見られてたらどうしようかと思った。殺そうと思ったもん。
それにしても、なんか見ちゃった宣言してるね?
「いやー、詩音いきなり倒れるからあの時びっくりしたわ。しかも2日間も目を覚まさへん、なのにいざ起きたらこんな元気なんやもん。心配して損したわ。」
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