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プロローグ
時は、アルスト歴1580年。
エルガリアという星に現れた勇者ユグルトは、仲間を連れ、魔王城で激戦を繰り広げていた。
「うぉー!!!」
「所詮は人間!!!
貴様らに勝ち目などないのだぁー!」
勇者は聖剣手に斬撃を何度も繰り出す。
だが、本当の力を発揮出来ていない聖剣では、魔王の纏う闇を払う事は出来ず、ただ空を斬るのみ。
それに引き換え、魔王の魔法と一撃は着実にユグルト達を追い詰めていった。
ユグルト達の敗北は目に見えている。
「くそ…」
「ユグルト……。
もういい。聖剣の力を解放しよう。」
ユグルトの仲間の1人戦士は言う。
「オレ達の命で世界が救われるなら…」
「駄目だ!
俺がなんとか!」
「もういいよ。ユグルト…
私達はこの日の為に………。
ありがとう…ユグルト。」
駄目だよ…
女僧侶も悲しげな表情を浮かべた後、涙ながら微笑む。
「あとは任せたからね。
さよならだよ。」
頼むから置いていかないでくれ。
女魔法使いは涙も見せずにユグルトに笑いかけ、杖を手に魔王を睨みつけた。
「ほう。人間ごときが、まだ我に逆らうか。」
魔王は慢心している。
今がチャンスだ。
そう思った仲間達は魔王目掛けて一斉に飛びかかっていく。
やめろっ!?
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