第1雪 この白いの、なんですか?

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「また、買いに行くしかないかぁ」 そう一人ごち、俺はクワを肩に乗せ、とぼとぼと帰路につく。 「さて、今回は何を売ろうか......」 買いに行くといっても、こんな作物も育たない村に貯蓄などあるはずが無く、自宅の家具や食器などを町で賃金に代え、その日その日の暮らしをしている。 そのせいか。 「ただいまーー」 この家には、俺とクワと、雨風を凌げるだけの屋根と壁があるだけになっていた。
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