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今日、俺は吉川を諦める…
いつもこの時間は吉川と
ふたりで残業をしている
俺は吉川が好きだった
でも、彼奴は他に好きな奴が居る
と噂で聞いた
その誰かは見ててわかる
同期の藤だ…
藤は誰にでも優しく仕事もできて、誰かが失敗しても励ましてくれる人。
そんな所に惚れたんだろう
というのは俺の考えである
だって、藤にいつも相談してると聞いたことがある
藤じゃなくって俺にしろよと思っている…
そんなある日、高校の時の後輩に街で会った
「町さん、お久しぶりですね」
「おお、久しぶり。元気だったか?」
「はい、元気ですよ!あっ町さん、突然なんですが、明日暇ですか?」
「おお、残業がなければな」
「じゃあ、人数合わせなんですが合コンに来てもらえませんか?お願いします!」
俺はすぐに返事ができなかった
だって、大事なふたりの時間がその日だけ過ごせないからだ。
でも、藤と一緒に残業もするかもな…
「町さん?」
「ん?ああ、明日だな!いいよ」
「あ、ありがとうございます。また連絡しますね」
後輩と別れてから、その日の吉川の行動を想い出しながら家に帰った
そして次の日は合コン始まって10分で帰った
「俺は何をしたいんだろう…なあ、吉川…俺はお前のことが好きだ、愛してる」
誰も居ないけど空に向かって呟いた
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