第三話「小説書くのに必要ある?」

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第三話「小説書くのに必要ある?」

 花見といえば花見らしく会は幕を閉じた。  花見は騒がしいイメージがあるけど、俺らみたいな騒ぎ方をしてる団体なんて絶対いないと思う。  周りにあまり花見客がいなくて助かった。  大勢いたらクレームが来ること間違いなしだ。  学校生活で一番長くて短かった日曜日が終わり、時は巡りて本日水曜日。  文化部にとって最悪の授業体育。  しかも、サッカー。朝飯が進まない。 「どうしたの、祐。全然箸動いてないけど」  お袋が俺の異変に気がついた。  よく見ていらっしゃる。  さすが親というべきか。 「いや、ちょっとな……」  正直に言ったところで何も変わらないので、返答を濁しておく。  どうせ仮病させてくれるわけでもないし。 「お母さんの作ったご飯じゃ嫌なんだよ」 「ガーン!」  ショックの受け方にジェネレーションギャップを感じる。  一応フォローしとくか。 「そういうことじゃない」 「じゃあ、どういうことなの?」 「言わないとダメ?」 「ダメ」  何でだよ!  そんな真顔でいうことじゃないだろ。  ……仕方ない。  後がめんどくさいから答えておくか。 「分かった。言うよ」 「最初から答えてなさいよ」 「それで、理由は?」 「体育が嫌なんだよ」 「「……」」     
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