5人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえ、マジで愛花どうしたの?」
「どうもしない! で? 男子バレー部はどうなの? 今度、試合でしょ?」
「まあまあってとこ?」
同じバレー部ってことで、帰りの電車が一緒になるわたしたち。方向も同じってことで、仲良くなったわけだけれど。
人気があるって知ったのはその後。
「で? 女子は?」
「いつも通り。弱小チームで悪かったわね」
「そんなこと言ってないだろ。今日はずいぶん突っかかってくるのな」
「……うるさい」
うるさいのはわたし。
咲也に当たるなんてどうかしてる。
「愛花は去年も機嫌悪かったよな」
「そう、だった?」
気づいていたんだ。
意外と空気読むし、周りを気遣うんだよね。あ、だからみんなに優しいのかな。
「わたし、バレンタインデー嫌いだから」
「嫌いなの?」
「嫌い!」
最初のコメントを投稿しよう!