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カイはどうして2度もペットショップに戻ってきたのかしら、と思っていました。けれどその理由はすぐにわかりました。
見た目がかわいらしいカイは、動物と触れ合うのは得意ですが、人間が苦手でした。抱っこしようとすると大暴れ、ネコの尻尾もサルのようにここまで動かせるのかと思うほどに尻尾を抱き上げる腕に巻きつけて、その反動で降りようとしました。それでも抜け出せないなら後ろ足で思いっきり人間の体を蹴って、跳んで逃げます。流血沙汰をしながらも、気にせず自分はカイを抱いてみたり、メリを抱っこして見せたり、色々しましたが、抱っこは結局無理でした。当然膝の上にも乗りません。そうすると、初めてネコを飼ったのがカイだったら、思っているのと違う、と思って返したのかも知れません。ネコとはこういうものだと考えがあったら確かにカイは難しいかも知れませんでした。
ちなみにメリが人と一緒に眠らないので、なるほどね、とカイも人とは眠りませんでした。かわりにメリにべったりくっついて、親子なんだか兄弟なんだか、びっくりするほど仲良くしていました。
人間との触れ合いは苦手だけども、ストーカーはします。今までのどのネコも掃除機が苦手だったので、掃除機をかけたらみんな逃げてきたのに、掃除機中にカイだけは少し離れたところから顔半分だけ出してこっちをみていました。
「掃除機平気なんてすご~い」
そんなことを言いながら見てみると、鼻を真っ赤にして口で息をし出していました。掃除機が怖くて興奮していたけども人のそばにいたかったらしいです。そして気づかないふりして人が2人座っていたりしたら、その間に伏せをして大きな音でゴロゴロ言っていました。最近は大きなゴロゴロは無くなりましたが、自分が歯を磨いている時などにゴロゴロ言いながら頭突きしてきてくれるようになりました。
後カイの最初の方の特徴としては、鼻息が大きいことでした。そばにいることが鼻息の音でわかるネコは、後にも先にもカイだけ。と言いたいところですが、最近メリの鼻息が大きくなってきていて、そばにいるとすぐに存在がわかるようになってきました。
そしてずっとペットショップのケージにいたカイはジャンプした時の高さは低かったですが横飛びの距離がすごかったです。3センチくらいの高さで跳んで横向きには1メートルを超える移動をこなす、そんなネコは初めてでした。
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