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3・1巡目
「誰から行くか...?」俺が皆に問う。
「しょ、正気なのか?大希!?」優斗が激しく反論した。
「本当に従うのか?」陸も続く。
「けど、脱出するにはそれしか...」
里果がまたそれに反論する。
里果の言う通りだと思う。
「じゃあ、お前から行けよ!!」
いつもの亮田じゃなかった。
理性を失っていた。
「べ、別にそういう訳じゃ...」
「そういう事だろ!!」口論になっていた。
「そういう場合じゃ無いだろ!!しっかり話し合って決めよう。」優斗が言った。
「だ、誰から行く?」弱らしい口調で陸が突っ込んだ。
「言い出しっぺの大希だろ!!」亮田が言う。
「分かった。俺から行く。 」
サイコロを持ち、弱く投げた。
出た目は6だった。最大の数。
「行ってくるよ。」
本当は吐きそうなぐらい緊張していた。
美由が「頑張って...」と言った。
俺は集中するため無視して進んだ。
1つ目、2つ目と進む。
6つ目の部屋のドアまで来た。
後悔はない。
「大丈夫だ。」そう自分に言い聞かせた。
開けた。
入ったら、1つ椅子が置いてあった。
椅子に紙が貼ってあり、
「椅子に座れ。一ヵ所の爪を剥く。」と書いてあった。
絶対痛い。犬に噛まれたことぐらいしか無い大希はそれを見て絶句した。
あと1分に完了させなきゃいけない。
座るしかない...
ヒビりながらも座った。
その瞬間。反対側からのドアから一人の男が入ってきた。
俺の手を掴み、固いベルトのような物で固定され、ペンチで剥き始めた。
「い、痛いっ!!嫌だ!!助けて...」
俺はは痛みは紛らすため、発狂した。
一瞬だった。
男はすぐ帰ってった。
人差し指の爪が無くなっていた。
辛かった。
俺が終わってから、たくさんの悲鳴が聞こえた。何をされてるのか?
考えるだけで胸が痛くなる。
不思議ともう人差し指は痛くなかった。
麻痺したか...
俺の部屋に来る奴はいなかった。
1巡目が終了した。
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