自分という存在

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彼は僕の置かれた状況を事細かに教えてくれた。 年末の酷く冷え込む雪の日に《救急搬送》というものでこの《病院》という施設に運ばれた事。 この《病院》と言う施設は命の危機に関わる事が起きた時に来る場所だと言う事。 名前も知らない誰かが、道端で膝を抱えて眠るように雪に埋もれていた僕を見つけて《救急搬送》の手配をしてくれた事。 あと少しでも発見が遅れていたら手遅れだったと言う事。 そして、僕の名前が『竜胆 昴』(りんどうすばる)と言う名前だと言う事。年齢は21。性別は男。身長176センチ。体重52キロ。 そこまでの事を僕に教えてくれた。 そして、ここまで丁寧に話してくれた彼はと言うと、この《病院》と言う所で《医師》と言う職業をしているらしい。 名前は『唐橋 学』(くらはしまなぶ)と言うと言っていた。
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