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私はすぐに窓を開けて救急車を呼んだ。
しばらくして、けたたましいサイレンを鳴らして到着した救急隊員は沈痛な面持ちで私に伝えてきた。
「残念ですが、4日前に亡くなっていたようです。4日前の晩ならば、助かったかもしれませんが、本当にお気の毒です。
ガス漏れですね。お母さんも娘さんも、おそらく気がつかないうちに眠るように亡くなったのでしょう。」
4日前!隊員はそう言ったのか?
4日前なら助かったと。
私があの日気づいていたら、母子は助かっていたかもしれないと。
「あああ!ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
私はあやまりながら、泣き叫ぶことしかできなかった。
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