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隣の住人が騒ぎに、気がついて出てきた。
少女とは少し面識があったらしく、救急隊員に二人のことを説明しはじめた。
「少し挨拶する程度だけどね、あの子、ほら、生まれつき喋れなかったらしいけど、いつも笑顔でとても可愛かったのに、ほんと残念だわ」
彼女は喋れなかった。それでも何度も何度も自分ができる方法で、私に伝えようとしていたのだ。
私はまた咽び泣いた。
「ごめんなさい、ごめん、あああああ!」
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