4 レオナルド

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それから夕方(ゆうがた)まで、私とリードはオゼの書斎(しょさい)古文書(こもんじょ)解読作業(かいどくさぎょう)没頭(ぼっとう)した。 しかしオゼの辞書(じしょ)にも“知らない言葉”は()っていなくて、思いのほか成果(せいか)(かんば)しくなかった。 それでも折角(せっかく)(たから)地図(ちず)(あきら)めたくない私たちは、オゼが(かえ)って来るのを()って協力(きょうりょく)をお(ねが)いすることにした。 オゼならば、この地図の文書(ぶんしょ)簡単(かんたん)に読めるに(ちか)いない。 「そうだわリード、あの子にも名前を付けてあげなくちゃ」 (かぜ)を入れるために()けていた(まど)から、(にわ)でじゃれ合う(あい)らしい二(ひき)動物(どうぶつ)姿(すがた)が見えた。 そうだ"猫"にも名前が()る。 「なるほど。マシューの相棒(あいぼう)か、ジョルジュなんて名前はどうだい?」 「ううん、そうねえ……」 ……私はしばらく考え込んで 「レオナルド!」 と(さけ)んだ。 『うなん?』 (にわ)から、まるで『()んだかい?』とでも()(よう)灰色(はいいろ)(ねこ)返事(へんじ)が聞こえて来た。
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