第5章 -落とし穴-

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「義兄さん…ありがとう」 そう伝えると、 「何言ってんだよ。俊介君にはいっぱい世話になってるしな……。咲楽の事もそうだし、円華の事も……。これで君に恩返しができる」 そう言って肩を叩かれた。 「着替えてくるよ。今日は…車だったか。まあ、泊まっていけばいいさ。ビールでも飲もう」 英彦は立ち上がるとリビングを出て行った。 呆気なく事は運んだ。こんなにうまくいくとは思っていなかった。 後は優衣香に説明するだけだ。 優衣香がどんな顔をするのか心配だった。 ただ…まだ気になっていることがある。 優衣香が手伝った死体遺棄の現場がどこなのか。 優衣香の父親がどんな人間なのか。 なぜ人を殺したのか……。
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