二、それぞれの捜査

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一頻(ひとしき)り話し終えると、鈴西は腕を組んで嘆息する。 「......そうか。 それで不祥事を起こした可能性が高いというわけだな」 「違いますか」 「違うもなにも。 君には残念なお知らせがあるんだ」 「残念な知らせ?」 険しい表情からは一転、どこか薄笑いを浮かべ、やけに静かな声を漏らした。 「この高校に、新聞部は存在しない」 その言葉に、俺はどれだけ驚いただろうか。 しかしその驚きは「なんと、新聞部は霊の存在であったのか」ではなく、「どうしてそんな嘘を吐くのか」というものだった。 まさか徽章を見て俺たちが一年生だと甘く見ているな? 仮にそうだとしたら、その考えを覆すカードをこちらは所持している。 「先輩、嘘を吐くのは生徒会長としてあるべき姿ではありません」 「私は嘘をついていない。 君はどうしてそう思ったんだ」 「この高校の部活動を指揮っているのは生徒会です。 その生徒会が「新聞紙を知らない」と言うのはおかしいでしょう」 鈴西は怪しげな薄笑いを浮かべる。 「ほう。 では君は広学高校に部活動がどれだけあるか知っているのか?」 「そ、それは......」 痛いところを突かれてしまった。     
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