キス

2/2
前へ
/28ページ
次へ
「早く!」 正弘は、ミヨリに連れられてまた、咲の牧場に向かった。 ミヨリは、少し大きな瞳が赤くなっている。 泣いた? 今日も行列だった。 正弘とミヨリは並んだ。 ミヨリは、恥ずかしがっている咲に手を振った。 咲は小さく手を振り返した。 正弘とミヨリの番になるとイケメン遠藤修一が出て来た。 「咲さんの、お兄さんですか?」 爽やかすぎる笑顔で聞いてきた。 「はぁ、そうです。」 遠藤修一は、接客している咲の唇を奪った。 つまりキスしたのだ。 時が一瞬、いやスローモーションになった。 正弘は、本能的に拳を固めた。 その瞬間、ミヨリから正弘はキスされた。 唇に…。 甘い…。 心臓の音が聞こえた。 怒りが爆発寸前でストップした。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加