01.22歳、春

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私の頭をポンポンと叩いて、ケイちゃんは立ちあがった。 行かないで、と思わず言いかけて飲み込む。 大人の女になろうとするのは今日で最後。 最後だからこそ、私は精一杯背伸びをしたいのだ。 「ケイちゃん、バイバイ。ありがとう」 精一杯造り笑顔を張り付けた自分は、あの頃よりは大人になることが出来たのだろうか?
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