歪んだ愛情がとても綺麗だと感じた

10/12
前へ
/12ページ
次へ
「咲ちゃ…」 「悠は死んでないよ…死んでない!…死んでないんだよ!!」 近くにいた彼女の友達がしゃがみ込み、そっと声をかけると彼女はその子に向かって吠えるように叫んだ。 彼女は割れた花瓶の破片を握りしめ、思い切り腿へ刺した。 「咲!」 「夢だよ、夢!ほら、痛くないもん!」 声が聞こえたのか、同じ階の教室である綾さんが彼女を抑え込むが、破片を握りしめて刺すことを止めようとはしない。 破片を握りしめた手や足からダラダラと血が流れ、床を染めていく。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加