第1話 こちらの世界にて。その4

3/4
前へ
/51ページ
次へ
「どうしたよ、それ?何?今さらイメチェン?元が可愛いし似合ってるけどさ」 「違う。寝癖、直らなくて」 仕方なしに訳を話してみた。 無論私がパンドラである、なんてのは言わないが。 「あー、そっか。歌夜、癖っ毛だっけ?普段そんな事ないって言うか、そう言う髪型って言われても違和感ないから忘れてた」 「普段は結構気にしてるからね」 「いやあ、また、私は男でも出来たのかと一瞬思っちゃったよ!」 ガハハ!とでも豪快に笑いそうな勢いで言われた。 「ないない。興味ないし」 私の周りに居る男は、子供っぽかったりだったり、その、なんて言うか゛ナンパな野郎〝ばっかりだ。 そんな奴等に女神たる私が興味が出るわけがない。 「前から思ってたけど勿体無いよね。それだけ可愛いのに」 「知らないよ。それに彼氏なんて作って目立つの嫌だし」 「やれやれ。花の女子高生が嘆かわしい話だ」 「あんた何歳だ」 明らかに15、6の女子高生の物言いではない。 「って言うか、あんたもさっきまでみたく゛そうやって〝たらそこそこイケるのに」 確かにこの彼女も黙ってるか、こうやって゛普通〝にしていたらモテる顔立ちだと思う。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加