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第1幕間その1
「私はパンドラだ」
年頃の彼女は分別をわきまえている為、決して人前では言わないが、常々そう思っていた。
゛私の周りでは良くない事が起きる〝
実際にはそんな事もなかったのだが、やれ事件だ、やれ事故だとニュースで見ては゛これは私が引き起こした悲劇〝と感傷的になったりしていた。
「そうだわ。間違いない。私はきっとパンドラの生まれ変わり。運命付けられし忌まわしき女神」
くう
誰にでもなく空に向かって呟く。
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