11人が本棚に入れています
本棚に追加
「なぁ、コンビニいかね?」
部屋のドアが開いて、酒井が顔を覗かせた。
無造作に机の上に乗っているスマホをタップすると、20:30の表示。
かれこれ2時間ほど、下を向きっぱなしだったみたいだ。
「あー、そうだな。…行くか」
俺は首を回しながら、広げていた研究論文をバサっと投げ出して立ち上がった。
俺の後ろで机に向かっている相沢に
「なんかいる?」と声をかけると、
「あー、そういえば、腹減ってきたかも…」と、天井を見上げる。
「んー、なんか旨そうなものあったら。なかったらカップ麺でいいや」
相変わらず大雑把なやつ、と思いつつ
「りょーかい。湯、沸かしといてな」と言ってジャンパーを羽織った。
最初のコメントを投稿しよう!