第二章 感情もるつぼな空港

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俺は三次元まで妄想することはほとんどないが、リョウタは三次元での妄想も好きで、前から「赤松×風花先輩!」と俺にしつこく言ってきていた。ついにその夢が叶ったものだから、いつにもましてニコーとしている。 赤松に風花先輩が半分強制で恋人にしたことを、というより恋人になっていること自体が気にくわない俺を知っているので、さらにニヤついている。 「リョウタは自分に恋人できたわけじゃないのに、よくそんな喜べるな。」 レンが憐みの目をする。 「コウスケ、レンにちゃーんとBLのすばらしさを伝えてるのか。」 「お前の推しカプは反対だけどな? いやな、それが俺の本棚が少しずつ埋まってきてるのを見せても特に反応ないから、センスない。」 「先輩の力で改心させるしかないな……。」 「お前のBLの先輩まで連れてこなくてもいいわ。」 と少しレンが引く。 「理解してほしいよな。」 「うんうん。」     
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