第二章 感情もるつぼな空港

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春休み……、高校二年の春休みぶりに地元の空港へきた。 お礼を言って駐車場を降り、 国際線はあっちだったよな?と案内板をみながら行く。 レンははじめ後ろをついていたが、ちょっと自分が迷って立ち止まると、 「こっち。」 とすっすと行った。 はじめての場所でも、すこし慣れると大体把握してしまうから、出かけ先でもレンガいるとこころ強い。現に空港へも「空港は北の方だろ?」と運転し、空港のある地域に入るとやっと案内板をもとにハンドルを切りだしたほど、地理に強い。 車運転好きなのもあり、谷崎さんからはコウスケ(俺)専属運転手のような見方をされていて、ガソリン代を丸ごと小遣いも合わせてもらっている。 本人はガソリン代が浮いたと、もらうようになってからは頻繁に遠出するようになった。 それで語学の必修が少し危なくなったんだけどな。     
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