第二章 感情もるつぼな空港

4/11
前へ
/47ページ
次へ
国際線へと向かうため、エレベーターに乗って3階まで行き、ゲート7を探す。 長い空港を前を歩くレンに追いつくように少し小走りになる。時折、立ち止まってこちらが追い付くまで待っているくらいなら、スピード緩めてくれたらいいのになと思う。 ゲート7、ゲート7……あそこかな。 集合場所に決めていたゲート7の近くには、風花先輩と赤松、風紀メンバーと生徒会メンバーがちらほらいた。早めに着けてよかった。 「おはようございます。」 風花先輩や皆に挨拶する。 「ああ、木戸おはよう。」 「木戸くんおはよう。」 風花先輩や風紀、赤松は挨拶を返してくれたが、やはり松永現風紀委員長や新規の風紀委員、イベント実行委員たちは軽く会釈をしただけだ。 ついこないだまで対立してたから、慣れなくて当たり前か。 犯罪まがいなことをしてしまったし。 レンも俺に続いて挨拶をしたら、 元同期の風紀委員のリョウタを見つけて、すっと寄る。 「前みたく風花先輩の隣には行かんのか?」 ニヤッとして茶化してくる。 「辞めてるのにオフィシャルな雰囲気のなか行けないよ。」 そうぼそっと言う。 「プライベートでもラブラブだしな~。」     
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加