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せっかく足を運んで来た人を追い払うのも可哀想と思い直しドラゴンタツーの小さいオジサンに、ミャンマーの地図を広げて見せた。
オジサンは、もみじのような小さな小さな手でミャンマー国境の山岳地帯を○で囲み。それぞれの○に山岳民族の名前を俺にアピールするかのように一々声を出して書き込んだ。
「メオOK 、モンOK 、ラフOK 」甲高い声がカフエ内に響いた。
この人はマジで詳しそうだと思った俺は、これぐらい小さいと騙す人はいないだろうと言う、全く根拠のない勘でこのオジサンに託して見る事に決めた。
横に目をやるとカフエの壁に掛かった14型のカラーテレビを楽しげに見ている二人がいた。
役立たずを仲間に入れ協力金を出すのがバカバカしく思え、二人には聞こえぬ声でオジサンに誰にも内緒で話を進めたいと言う事を耳打ちした。
するとオジサンは横目で二人をチラ見してニャリと笑い「OK 」と小さく囁いた。
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