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川沿いにある定番の置け屋の場所を教えると、あぁ、なるほどねとうなずいてはいたが、「あっその道を少し下がって、青いトタン屋根の家があるでしょう、そこの路地を右に進むと畑の奥に塀に囲まれた家があるんですが、そこも置屋です。知ってましたか?」と新一は赤鉛筆で地図に場所を示した。
俺の知らない隠れ家的な置屋を知ってる事は俺が教えた場所など、とうの昔に知ってるはずだ、それを知らん素振りで聞いているのだから、なかなかの曲者だ。
後に新一は一本の映画を撮る。純粋な青年がタイを訪れそこで一人の怪しい男に出会った事により、女遊びを覚え身を持ち崩すストリートらしいが、その男のモデルが俺なのだそうだ。
しかし、よくこうも平気で嘘が撮れるものだと感心した。
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