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けれどとても優しい。麻衣が怒っているところを見たことがない。
そして優奈をいつも褒めてくれる。羨ましいといつも言ってくれる。
だから優奈は麻衣が好きだ。麻衣といると自分に自信が持てる。
優しい以外にも麻衣の良さはほかにもある。どこがと聞かれるとわからないけれど、麻衣のTwitterアカウントには優奈の何倍ものフォロワーがいるのだから、そのことが麻衣の良さを証明していると優奈は思っていた。
麻衣がそのフォロワーの中の数人と関係を持っていることは知っているが、そんなことは誰でもやっているし自分もチャンスさえあれば誰かに出会いたいと優奈は思っている。優奈にはその機会が無いだけだった。
愛が何かなんて知らない。知る訳がない。真剣に誰かを好きになったことすら無いのに。そんなことを考えながら、優奈は麻衣と雨の渋谷を歩き続けた。
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