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ドキューーン! ドキューーン! ドキューーン!
闇の中で数発の銃声が鳴り響く。
銃声が響いた方向から、雪を踏みしめて2人の男女が現れた。
2人はリュックサックを背負っている。
男性はリュックサックの他に、身体の前にショットガンを斜めに下げ、胸ポケットにL字型の懐中電灯を入れ、右手に自動拳銃を握りしめていた。
「優花、大丈夫か?」
「ハアハア、大丈夫、ハアハア。
でも…………ハアハア、見て、前からも来るよ」
声をかけられた女性は、持っている懐中電灯で前方を指し示す。
「チィ、囲まれたか?」
男は左手で胸ポケットの懐中電灯を取り出し、周りを照らして逃げ場所を探した。
10メートル程前方に、衝突事故を起こして乗り捨てられている大型トラックを見つける。
「あの上に一時避難しよう」
懐中電灯で大型トラックを示し、優花に声をかけた。
「うん」
最初にリュックサックを下ろした優花を運転席の屋根に押し上げ、続いて優花と自分が背負っていたリュックサックを引き上げてもらう。
それから周りを見渡し、寄ってくる数体のゾンビの頭に弾丸を撃ち込み、男も運転席の屋根に上がろうとする。
「グゥ!」
屋根に上がる途中、男の足にゾンビが食らいついた。
「糞が!」
左手で屋根にしがみついたまま右手の自動拳銃で、足に食らいついているゾンビの頭を撃ち抜く。
何とか屋根に這い上がり、そこからトラックの荷台に上がる。
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