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今日も雪が降り続ける。
真っ黒な空から、さらさらと。
私は丘の向こうにいる彼に手を振った。
彼も微笑みながら手を振っていた。
彼は、森のキコリ。
動物たちは彼の周りを取り囲んで、
彼の後ろには天然のクリスマスツリーがある。
雪を被ったツリーは、月の光が差しているからキラキラ綺麗だ。
私は、先ほど家から出てきた。
寒い夜を凌げるだけのマキは十分にあるし、夕飯のシチューの準備もできた。
"早く、あったかいこちらにおいで"
と私は言うけれど、彼はその場を離れない。
そう、私たちは永遠にこのままだ。
雪が逆戻りする。
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