1話

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近藤を見る限り、商談時と何ら変わっていない。その声は車内にまで聞こえることはないが、おそらく「すいません」を連発しているのだろう。 しかし、見た目が全く変わらない近藤から、今は欠落しているものがある。 それは「娘の記憶」だ。 私刑のすぐ後、明日にでも指定の場所に行くように指示したが、すっぽかした形跡はない。無事、大切な記憶は報酬として受け取っているはずだ。
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