3話

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「坂本です。このたびは、お忙しい中、ご足労いただき、ありがとうございます」 あえて警察手帳は見せなかった。一見、気の弱そうな近藤に、不要な威圧感を与えるのを避けるためだ。 また、他に客はいないとはいえ、マスターはいる。聞き耳を立てられるのも嫌だった。 「なんでも好きなものをどうぞ」 坂本に促されると、近藤はメニューも見ずに「同じものを」とオーダーした。
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