3話

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思いのほか酒が進んだが、明美もワインを用意してくれていた。 酔いもあってか、ランクは下がるはずの2本目の方がおいしく感じられた。こんなにおいしいワインを飲んだのはいつぶりだろう。それは見たこともない銘柄で、有名なものではない。自分にも残されていた人間らしい感情に少し驚きはしたが、このときくらいは委ねることにした。 もう少し、このままいたい。 唯加の心が願っていた。
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