4話

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「オーパスワン?何ですか、それ?」 小松が聞いてきたが、隣に座る坂本が「ワインの銘柄だ」と即答した。 「プレゼントにワインを持って行くねって言ったら、オーパスワンが良いって。あのワイン、結構高いんですよ。でも、明美ちゃんって、ランチでも遠慮するような子なんですよね」 また天井を見上げる坂本に、何かに気づいたような小松が声をかけた。 「先輩、あれじゃないですか。『最後の晩餐』。明美さん、最後においしいワインを飲みたかったんですよ、きっと」
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