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「え?」
腹の底から出ている一貴の声に一抹の不安を覚える。
「そんなにオレの気持ちが知りたいのなら、たーっぷりと教えてやる」
ニヤリと頬を歪ませて笑う一貴の額には青筋がうっすらと浮いていた。
「え?
え?」
怯えて戸惑う私を無視して、コートを手に伝票を掴んで席を立った一貴を慌てて追う。
――そのあと。
宣言通り、たーっぷり、……たーっぷりと、一貴の気持ちを教えられました。
その、……ベッドで。
【終】
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