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流石に店の中でミホの衣装をもろ肌にすることはできない。それでもミホのキャミソールはすでに前がはだけて、ビキニもずらされており、進也の視界の中では全裸に近いシルエットで魅了していた。
「他のお客さんは結構、先っちょばっかりいじってきはるけど、シンちゃんはちゃんとミホのおっぱいきれいって言うてくれて、優しく包んでくれるから嬉しい。」
「だってボクはミホのおっぱいに惚れてこの店に通ってるんやから。」
「ミホよりもおっぱいが好き?」
「切り離せるんやったらな。」
そう言って進也は再びミホの胸の谷間に顔を埋めていった。
そうした時間は明らかに蜜月の時間だった。切ない吐息と甘い会話が二人の距離を明らかに縮めていた。
やがてミホが進也に呟く。
「お客さんが皆シンちゃんやったらええのに。」
「どういう意味?」
「シンちゃんみたいに優しいお客さんおらんって言うこと。」
そう呟いたミホの顔が少し淋しげだったのが進也の記憶に残った。
少しの間沈黙があった後、進也の今宵の時間に終了を告げるコールが聞こえる。
=二番テーブルスタンド&バイ=
「もう帰るん?」
「そうやな。いつも通り。」
「ほんなら来週の土曜日。楽しみにしてる。」
「近くの駅まで迎えに行こか?」
「うん。K市駅まで迎えに来て。」
「ええのか。そんな家の近くの駅を教えても。」
「ええよ。そのうち家も教えてしまうかも。シンちゃんは大丈夫な人やから。」
ニッコリ微笑むミホの顔を見ていると自分が何者だろうと思ってしまう。ついさきほどまで恋に溺れる話をしたところなのに。
最後にもう一度熱い口づけを交わして、ミホに見送られる。
「じゃあね。」
手を振って進也を見送るミホの笑顔は素直に可愛いと思っていた。
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